金剛峯寺
トップへ
戻る


金剛峯寺主殿
 豊臣秀吉が建立した青巌寺と興山
 寺が1869年に合併して金剛峯寺と
 改称。高野山真言宗の総本山で全
 全国三千六百寺、信徒 1千万の宗
 務を司る。主殿は1863年の再建で
 東西60m南北約70mの大建築であ
 る。

根本大塔
 現在の大塔は1934年に再建。本尊
 は大日如来、周りには 金剛界の四
 仏が取り囲み、16本の柱には 十六
 大菩薩、四隅の壁には 密教を伝え
 た八祖像が描かれる。 堂内そのも
 のが 立体の曼荼羅として 構成され
 る。

奥の院
 高野聖による勧進や納骨の勧めに
 により参道沿いには 約20万基を超
 す石塔が立ち並ぶ。 御廟橋を渡る
 と空海入定の聖地となる。一番奥に
 空海が瞑想しているとされる御廟が
 ある。 手前には灯明が ゆらめく燈
 篭堂がある。

主殿障壁画
 法事 儀式が行われる大広間では
 狩野元信作の 松、群鶴の襖絵が
 梅の間では狩野探幽作の梅月流
 水の襖絵が展示設置されている。
 1595年に豊臣秀次が自刃した柳
 の間では山本深斉作の四季の柳
 の襖絵が展示されている。。

霊宝館
1921年に有志者の寄付と金剛峯寺
により開設される。高野山内の貴重
な文化遺産、国宝21件、重要文化財
148件を含む大半を所蔵する。

01-0 唐代七世紀頃
国宝・
空海が中国から請来。 白檀を三分
割し、蝶番でつなぎ、釈迦如来を中
心に諸菩薩を細かく彫刻。龕を閉じ
れば、携帯できる。高さ23x幅10cm。

01-1 平安後期
天弓愛染明王  
像高49.5cm、彩色仕上げ。後醍醐天
皇等身の愛染明王で、一面三目六臂
の上段の二臂で弓を持ち矢をつがえ
天に向かって弓を引いている。

01-2 平安後期
宝館・大日如来坐像
 ヒノキの一木彫 、内刳りを施さず
 堅固な造りであるが、烈しい損傷
 で補修の跡が多数ある。

01-3 平安後期
霊宝館・大日如来坐像(2)
 壇上伽藍の西塔 創建時に収めら
 れていた仏像。全体が金色を呈し
 た美しさがある。

01-4 平安後期
霊宝館・不動明王
 ヒノキ材の寄木造で彫眼とし、表面
 は錆下地彩色仕上げ。顔は左右非
 対称で、左目をやや細める。

01-5 平安後期
霊宝館・不動明王(2)
 口元から見える歯も威厳を醸し出
 している。壇上伽藍不動堂の本尊
 として祀られていた。

02-1 鎌倉
国宝:八大童子・矜羯羅童子
 像高95.7cm、ヒノキ材寄木割は
 ぎ造、玉眼、彩色仕上げ。 肌は
 白色。

02-02 鎌倉
国宝:八大童子・矜羯羅童子(2)
 合掌する両手で、独鈷杵を持つ。
  一般的に柔和な表情で表される
 不動明王の左脇侍。運慶の作品。

02-03 鎌倉
国宝:八大童子・制た迦童子
 像高103.4cm、ヒノキ材寄木 割
 はぎ造 玉眼 彩色仕上げ。赤色
 の肌で、髻が5つに結われる。

02-04 鎌倉
国宝:八大童子・制た迦童子(2)
 右手に金剛棒、左手に金剛杵を持
 つ。悪性の姿で表現。 不動明王の
 右脇侍。運慶の作品。

02-05 鎌倉
国宝:八大童子・慧光童子
 像高96.4cm、ヒノキ材寄木割は
 ぎ造、玉眼、彩色仕上げ。 黄色
 の肌で、頭には花冠をつける。

02-06 鎌倉
国宝:八大童子・慧光童子(2)
 憤怒の表情で、左手には月輪を乗
 せた蓮華を持ち、右手には五鈷杵
 を持つ。

02-07 鎌倉
国宝:八大童子・慧喜童子
 像高は99.2cm、ヒノキ材寄木割は
 ぎ造、玉眼、彩色仕上げ。 赤色の
 肌。

02-08 鎌倉
国宝:八大童子・慧喜童子(2)
 右手には三叉戟を、左手には宝珠
 を持ち、 頭には鍔のない兜をかぶ
 っている。

02-09 鎌倉
国宝:八大童子・烏倶婆迦童子
 像高 103.8cm、ヒノキ材の寄木割
 はぎ造 玉眼 彩色仕上げ。髪が明
 王のように逆立つ炎髪。

02-10 鎌倉
国宝:八大童子・烏倶婆迦童子(2)
 裳裾が風にあおられるな ど躍動感
 がある。 右手に独鈷杵を持ち、左
 手は拳を腰にあてる。

02-11 鎌倉
国宝:八大童子・清浄比丘童子
 像高は97.6cm、ヒノキ材寄木割は
 ぎ造、玉眼、彩色仕上げ。 剃髪に
 袈裟の僧侶の姿をしている。

02-12 鎌倉
国宝:八大童子・清浄比丘童子(2)
 歯を食いしばる様にして、前方を
 睨む。 右手に三鈷杵を左手には
 経巻を持つ。

02-13 南北朝
国宝:八大童子・指徳童子
 ヒノキ材寄木割はぎ造、玉眼、彩
 色仕上げ。 四天王や十二神将の
 ような鎧兜に身を包む。

02-14 南北朝
国宝:八大童子・指徳童子(2)
 面に三眼あり、甲冑着る。 左手に
 智恵を象徴する輪宝を持ち、右手
 に煩悩を打ち砕く三叉戟を執る。
 南北朝時代の作造で後補。

02-15 南北朝
国宝:八大童子・阿耨達童子
 ヒノキ材の寄木割はぎ造、玉眼、彩
 色仕上げ。 天冠台を着け右足を下
 した半跏の姿で龍王に乗る。

02-16 南北朝
国宝:八大童子・阿耨達童子(2)
 左手には蓮華を持ち、右手はやや
 下方に垂らす。作造は南北朝時代
 の後補。

03-1 鎌倉
霊宝館・四天王・持国天
 像高は約135cm、木造 彩色仕上
 げ。 三叉鉾を左手に持ち、右手を
 腰にあてる。快慶の造立。

03-2 鎌倉
霊宝館・四天王・持国天(2)
 海住山寺像と同様に 焼失した大仏
 殿様四天王像に近い形相を有する
 現存最古の作例である。

03-3 鎌倉
霊宝館・四天王・増長天
 像高約135cm、木造 彩色。腰を左
 に捻り右足を踏出し、右手は刀を掲
 げ、 左手を腰に当てる。

03-4 鎌倉
霊宝館・四天王・増長天(2)
 踊るように躍動感に満ちている。焼
 失した大仏殿様 四天王像の雛形と
 して最も色濃く伝える。

03-5 鎌倉
霊宝館・四天王・広目天
 像高約135cm、木造 彩色。眉を
 釣り上げ正面を睨み 右手は巻子
 を掲げ、左手に筆を持つ。

03-6 鎌倉
霊宝館・四天王・広目天(2)
 大仏殿様を最も色濃く伝える。 左足
 ほぞの外側に仏師快慶の刻銘が認
 められる。

03-7 鎌倉
霊宝館・四天王・多聞天
 像高約135cm、木造、彩色。眉を
 釣り上げ下方を睨み、 左手は叉
 鉾を支え、右手の掌には宝塔。

03-8 鎌倉
霊宝館・四天王・多聞天(2)
 裳裾と天衣が 風に舞い上がる。
 焼失した大仏殿様の四天王像を
 最も色濃く伝える。

04-1 鎌倉
霊宝館・孔雀明王
 像高 78.8cm 総高約230cmの快
 慶の造作。当初は壇上伽藍孔雀
 堂の本尊として祀られた。

04-4 鎌倉
霊宝館・執金剛神(2)
 右足を踏み上げ、右手に金剛杵を
 持つ。首の内側に快慶が用いた法
 号の墨書があり快慶作と断定。

04-2 鎌倉
霊宝館・孔雀明王(2)
 一面四臂で、それぞれの手には蓮
 華、吉祥果 (ザクロ)、倶縁果(レモ
 ン)、孔雀の尾を持つ。

04-3 鎌倉
霊宝館・執金剛神
 像高149cm 寄木造、檜材の割矧造
 で、頭躰通して前後に割矧ぎ、内刳
 の上、割首する。

04-5 鎌倉
霊宝館・深沙大将立像
 像高142cm 檜材寄木造で頭躰を
 通して前後を矧ぐ。頸部を水平に
 鋸挽して面部を割矧いでいる。

金剛峯寺・正智院
 平安後期に教覚正智坊が開山した
 高野山真言宗の別格本山で。 その
 後、黒田家、島津家の高野山 菩提
 寺となる。1938年に全焼するが、再
 される。

04-6 鎌倉
霊宝館・深沙大将立像(2)
 首にどくろの飾り 両ひざに象の面
 をつける。顔や筋肉の表現方法な
 どから 快慶作とみられる。

05-1 平安前期
金剛峯寺正智院・不動明王
 像高87cm、檜材の一木造。頭に
 載せる蓮華(頂蓮)が大きく、両目
 を見開き、身構える。

05-2 平安前期
金剛峯寺正智院・不動明王(2)
 奥行きのある体躯からは重量感が
 伝わる。 東寺講堂不動明王像と最
 古の不動明王像の座を争う傑作。

金剛峯寺・光台院
平安後期に白河天皇の覚法親王の
開基。以後、高野御室と称された。
境内には、本堂、多宝塔、経蔵、鐘
楼が整備されている。金剛峯寺で自
刃した豊臣秀次の宝篋印塔がある。

06-1 鎌倉
阿弥陀三尊
三尊は 後補や後付けがない保存状
態のよい、快慶晩年の最高傑作とい
われる。 宝冠、瓔珞にいたるまで最
高の作造技術をみることができる。

06-2 鎌倉
中尊
像高79.3cm、ヒノキ材 の寄木造、衣
には截金文様、玉眼嵌入、表面は金
泥仕上げ。 来迎印を結び、左足をや
や前に出して立つ。

06-3 鎌倉
脇侍
像高 観音58.2cm、勢至菩薩57.2cm
作造構造、表面処理は中尊に準ず
る。両菩薩とも少し膝を開いて屈み
前傾姿勢をとる。三千院脇侍形式。



トップへ
戻る